【ベトナム旧正月】テトとは?日本と異なる文化から、お年玉など共通の文化までご紹介

日本人にはあまり馴染みのない旧暦の正月。しかしベトナムでは新暦の正月(1月1日)よりも、「テト(Tet)」と呼ばれる旧正月を大々的に祝う風習があります。ここでは旧正月独特の食べ物や、正月飾りとして代表的な花など南北での違いも交えて紹介します。

ベトナムは中国と同様に旧暦で新年をお祝いします。2019年の旧暦新年は2月5日が元旦。日本だとイノシシですが、ベトナムでは豚。ちなみに日本の干支と異なるのは他にも三つ、「丑年→うし→水牛」・「卯年→うさぎ→猫」・「未年→ひつじ→やぎ」。
 
さて、テトと呼ばれる旧正月はベトナム人にとっては一年で一番長い休暇。日本と同様、故郷に帰省して家族や親戚と新年を迎えるのが、一般的なベトナム人のお正月の過ごし方です。

北部はピンクの桃の花。色は白っぽいものから濃いピンクまで様々。ハノイ西湖の北部「Vuon Dao Nhat Tan」は樹木園エリアで庶民が桃の枝を求めにやって来る。
 
そんなベトナム旧正月を代表する花が、北部はピンクの桃の花「Hoa Đào・ホアダオ」。南部は「Hoa Mai・ホアマイ」という黄色い梅の花。南部では桃の花が咲かないため、金運アップを連想させるヒラヒラのレモンイエローの「ホアマイ」。梅科の花ですが、日本の梅とは品種が異なり、果樹ではありません。
黄色が華やかな「ホアマイ」。梅の花と呼ばれてはいるものの、日本の梅の可憐さとは違って鮮やかな黄色が眩しい。無数の小花の黄金色に金運上昇運が高まりそう!?
他にも金柑や菊もお正月を代表する植物です。地域問わず、店先や各家庭の玄関先に飾られているのを至るところで見かけます。菊は日本だと仏花のイメージがあるのですが、ベトナムではそういった忌避の観念はないようです。もちろん仏様にもお供えします。

年末の慌ただしい時期になると、公園や空き地に上記のお正月用花屋さんが出現します。そこで正月のお飾り用の花を購入し、バイクの後部シートやステップに乗せて運ぶ姿をたくさん見かけます。日本人にしてみれば、そんな巨大な枝をバイクで運ぶか、と思わずツッコミたくなりますが、そこはご愛嬌。「お正月がやって来る」という季節の風物誌だと思えば、素敵な光景に見えてきました。

桃と梅、金柑や菊、町中が多くの花で飾られ、その前でSNS映えする写真を撮らんとする人がたくさんいます。もともと花を愛でる国民性が色濃いベトナム。芸術や文化意識の高さかもしれません。

豪華な花飾りの中、新年の門出に身内親戚が集まる。そしておせち料理を食べて互いの無事を確かめ合う。昨今、お正月を海外で、など耳慣れたセリフはあるものの、実家や故郷で過ごすのが本来のお正月の過ごし方。そこは日本も同じです。新旧の違いはあれどお正月を故郷で過ごす意識は、同じアジア圏ということもあって、近しいものがあるのでしょう。そういえば、お年玉の習慣もどこか似ていますし……。

ベトナムのおせち料理を味わおう

ハノイの弊紙ベトナム人スタッフのおうちにお邪魔して、ベトナムのおせち料理を頂きました。手前の四角が代表料理「バインチュン」。葉ウコン科のゾンと呼ばれる植物の葉にもち米や豚肉を入れて8時間以上蒸し上げて作る。もち米がメインでケーキのようにカットしたひとかけらでも結構ボリュームがある。正月にお餅、日本とも近似性がある。

正月期間中食べるため、腐りにくくする目的で蒸しあげた後に重石を乗せて水分を抜くのがポイント。形は北は四角で南は俵型が多い。

カテゴリー