【ベトナムのシン層 | Vol.29】ホーチミン市でトゥ・ティエム第2橋開通 交通網整備、新都市計画にも貢献

本記事は、ベトナムやベトナム人に起こる出来事を多彩に切り取り、解説するコーナーです。

ホーチミン市でサイゴン川にかかるトゥ・ティエム第2橋が4月28日に開通した。同橋は7年間の建設期間を経て完工し、同市1区の繁華街とトゥ・ドゥック市トゥ・ティエム地区を結ぶことになり、全長1.5Km、6車線で流通や渋滞解消などに大いに貢献することが期待されている。

同橋は全ての車両が通行できるが大型のコンテナトラック医行は当面禁止となっているという。総工費は3兆1千億ドン(約1億3454万ドル)で、近年同市で建設された橋の中で最も高価といわれている。

開通を記念する式典ではホーチミン市のファン・ヴァン・マイ市長が「このプロジェクトは市の主要な交通網を完成させ、2030年までの新しい都市開発を完成させるために必要な投資を呼び込むことになるだろう。またサイゴン川の景観はさらに魅力的になるだろう」と期待を示した。さらに「ホーチミン市がコロナ禍から回復しようとしている時期だけに有意義である」とも述べた。同市は2030年までに4区とを結ぶ第3橋、7区とを結ぶ第4橋を建設する予定という。

また式典に参加したレ・ミン・カイ副首相は「コロナ禍で引き起こされた数々の困難を乗り越えてこのプロジェクトを完了するためのホーチミン市と投資家の努力を讃える」と官営者の努力に敬意を示した。

そのうえで近い将来中央政府は環状道路3、ホーチミン市とチョンタイン間の高速道路などメコンデルタ地域と他の地域を繋げる重要な工事などの交通インフラ整備に投資を集中させるとの方針を示し、ホーチミン市とその周辺地域の開発、インフラ整備、交通網の整備などに政府として取り組む姿勢を明らかにした。

28日の開通時にはホーチミン市の通勤帰りの市民や橋周辺に住む住民など多数が訪れ、橋に詰めかけ、橋の塔からケーブルが伸びる斜張橋の美しい景観を楽しんだ。同橋はホーチミン市の新たな観光名所にもなりそうだ。

大塚智彦(フリーランス)
1957年生、毎日新聞ジャカルタ支局長、産経新聞ジャカルタ支局長などを経て2016年からフリーに。月刊誌やネット版ニューズウィーク、JBPress、現代ビジネス、東洋経済オンライン、Japan in depth などに東洋アジア情勢を執筆。

※本コラムは、筆者の個人的見解を示すものであり、週刊ベッターの公式見解を反映しているものではありません。


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