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【第8回】ベトナムにおける婚姻・離婚制度について

日系企業が注意する点
本稿では、ベトナムにおける婚姻・離婚制度について解説いたします。日本における婚姻・離婚制度との違いに注目しながらお読みください。

ベトナム人と日本人の間での国際結婚が増えていますが、それに伴い離婚する夫婦も一定割合でみられます。ベトナムにおける婚姻・離婚制度はどのようなものなのでしょうか。

編集部
ベトナムで国際結婚をする人はどれくらいいますか?
弁護士
ベトナム国会外務委員会の報告では、ベトナム人と外国人の間における婚姻数が毎年16,000人以上であるとされています。 16,000件はベトナムの監督官庁に登録された件数ですので、いわゆる内縁類似のカップルはさらに多いものとみられています。
編集部
ベトナムでの結婚の仕組みや手続について教えてください。
弁護士
ベトナムで結婚手続をするには、結婚登録の書類を最寄りの区人民委員会に提出しなければなりません(日本での婚姻届出等も併せて必要になります)。
ベトナム人同士の結婚とは異なり、外国人とベトナム人が結婚する場合には、①結婚登録申請書、②身分証明書、③当事者が現在、妻や夫がいないことを証明できる婚姻状況確認書に加えて、④外国人はベトナムまたは外国の合法的な医療機関から、認知能力がない又は行為をコントロールできない精神疾患又は他の疾患を持っていないことを証明できる書類等各種追加書類を提出することが必要となります。
なお、日本で作成された書類は、外務省・領事からの認証及び翻訳がされなければなりません。また、外国で発行された書類に日付がない場合、発行日から6か月間のみ有効となります。処理期間は届書が完了してから、約15営業日程度となります。
編集部
ベトナムで離婚をするにはどのような手続がありますか?
弁護士
ベトナムでは、①協議離婚と②一方側の請求による離婚の2種類の手続があります。
編集部
どこに届出をすれば協議離婚はできますか?
弁護士
ベトナムでは、夫婦が離婚をすることに合意をしても届出のみで離婚をすることはできず、裁判所への申立てが必要になります。
編集部
協議離婚の内容について教えてください。
弁護士
裁判の流れは次の通りです。

  • ステップ1: 申立書類を裁判所に提出する
  • ステップ2: 裁判手数料を支払う(裁判所により請求された日から5日以内)
    申立の書類を受け取った日から3日以内に、裁判所長官が本件を処理する裁判官に指示し、次の7日以内に申立てた者に申立てを修正、補足するよう求める。申立てた者が修正、補足の要求を十分に満たした場合、裁判官は民事非訟事件の受理手続を行い、前金を提出するよう要求する。
  • ステップ3: 裁判所での調停
    ベトナムでは、日本と同様に調停前置主義が取られています(調停を経てからでないと訴訟に移行しないという仕組みのこと)。
    ・調停成立で、夫婦が復縁する場合、裁判官は解決申立ての取消を決定する。
    ・調停不成立で、両当事者が離婚合意を維持する場合、ステップ4に進む。
    ・調停不成立で、財産、親権等について紛争が存在する場合、離婚協議の承認に関する民事非訟事件の解決を中止し、訴訟事件の受理に変換される(一方側の請求による離婚に変換される。)
  • ステップ4: 協議離婚の公認がなされる。
編集部
一方側の請求による離婚の流れを教えて下さい。
弁護士
裁判の流れは次のようなものです。ステップ1、2及び3は協議離婚の場合と基本的に同様ですが、訴訟事件なので、書類提出日から裁判が行われる日までの期間がより長いです(受理期間、訴訟費用漸近提出期間、公判準備期限等が必要)。
ステップ4:裁判所が、離婚、財産分与(財産に関する紛争があれば)に関する訴訟事件を裁判する。
ステップ5:判決
編集部
いわゆる浮気の場合の慰謝料請求等は認められるのですか?
弁護士
ベトナムにおいては、日本と異なり、一方配偶者による不貞行為(いわゆる浮気)について法律上の規定が存在せず、したがって制裁についても規定されていません。よって、ベトナムにおいて不貞行為について民事上の責任追及を行うことは困難といえます。
編集部
いわゆる浮気の場合の刑事罰などはあるのでしょうか?
弁護士
夫婦の一方が、浮気相手と同棲している場合には、夫婦の他方(又は第三者)の告訴により、違反者は行政罰が科せられる可能性があります。罰金の金額は300万VND~500万VNDです。このような罰則は日越夫婦においても適用されます。ただし、実際に罰が科されるケースは少ないようです。
編集部
ありがとうございました。

ベトナム明倫国際法律事務所


弁護士・調停人 
ブイ・ホン・ズオン(DUONG)
duongbui@meilin-law.jp 
・日経企業への法務サポート経験訳7年間。日本語堪能

ベトナム常駐弁護士
原 智輝(はら ともき)
t-hara@meilin-law.jp 
・インハウスとして企業内での勤務経験有。日本語・英語堪能
今回の執筆者

ホーチミン事務所代表弁護士
盛 一也(もり かずや)
k-mori@meilin-law.jp 
・京都大学総合人間学部 卒業、中央大学法科大学院 卒業、2015年12月弁護士登録、2016年1月税理士法人山田&パートナーズ入所、2018年11月弁護士法人Y&P法律事務所転籍、2020年1月明倫国際法律事務所入所。座右の銘は、兵は神速を尊ぶであり、常に迅速な役務提供を実践。専門分野は、国際関係取引/スタートアップ法務/各種契約書・規定整備/人事労務対応/商標等知的財産戦略。使用言語は、日本語、英語。趣味は筋トレとサウナ。
ベトナム明倫国際法律事務所とは
ベトナム明倫国際法律事務所は、日本語が堪能なベトナム人弁護士・スタッフ及び日本人弁護士・スタッフのチーム対応により、法務からビジネス慣習、ベトナム子会社の組織作りやコンプライアンス体制構築など、幅広い業務に、迅速かつ専門的に対応しております。ベトナムにおける日本人及びベトナム人コミュニティの広範なネットワークと、ビジネス法務のエキスパートによる豊富な経験・知識・ノウハウを生かし、ベトナムビジネスでのビジネススキームや経営戦略策定に至るまで、頼れるビジネスパートナーとして、皆様のベトナムでのご成功をお手伝いいたします。ぜひ一度、当事務所サービスを、ご利用下さい。
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